14年ぶりくらいにピアノを弾く。
ピアノのふたを開ける。
楽譜を置く。
椅子を引き座る。
高さがなんかちゃうくてガタガタ調整する。
さっと楽譜を目で追う。
鍵盤に指をセットする。
息を吸う。
音がなる。自然と息を詰めている。
楽譜通りに、記憶通りに音がなる。
かつては弾けていたtr。もたもたする。ちょっと笑いが出る。
ffの和音。全然違う音がなる。ウケる。
もたもた音を探す。#忘れてまた違う音鳴る。
合ってる音を見つけた。また音楽が流れ出す。
3連符。やばい、テンポ早すぎた。必死。案の定間違うし指がこける。
息を吸って吐く。音楽が流れる。止まる。息を吸う。音楽が流れる。
身体がじんわり暖かくなる。
楽譜を追うことだけに集中している。
この感じ、なんて表現すればいいのか。
たまらなく気持ちいい瞬間。
歌うこととはまた違う、楽譜と自分の指だけが全てになるこの感じ。
しばらくやめられそうにない。